マンガノココロ

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【雑誌感想】ヤングジャンプ、モーニング 

ヤングジャンプ ?43
「ガールフレンド」作:外薗昌也/画:別天荒人
 新刊&別天荒人の画集が発売!ってことで2週連続掲載。今回は付き合ってる彼女とのエッチを彼女の妹にみせようとする男と、そのエッチを見たくて堪らないでいる妹のお話。だんだん内容が変態チックになってる気がするけど、相変わらず「いけないことしちゃってるんだけど…」という緊張感がいい感じです。安定して面白い。

「益荒王」坂本眞一
 あれよあれよという間に決勝戦。そしてその相手である現益荒王が登場。怖そうで強そうでそれなりにインパクトがあるんだけど、ラスボスだろうがなんだろうがポッと出には違いないです。ポッと出キャラと決勝やるのってのもなんだかなあと思う。もっと前から伏線張っておけば大分良かったとおもうのですが。



モーニング ?43
【読切】「パラガ」キドウユキノリ
 これはすごく面白かった。「MANGA OPEN」大賞と、かわぐちかいじ賞をダブル受賞した作品。これだけの快挙を成し遂げただけあってかなりの力作です。まあところどころ分かりにくい部分はあるのですが、「パラガ」という世界の謎めいた魅力と二人の悲しい青春物語がお話を引っ張ってるのでそれほど気になることはない。何よりも凄いのは、このストーリーをこのページ数でまとめ切ったこと。そして、それなのに話が全く破綻していないどころか、むしろ読み易いこと。しかも特別コマ割りが細かいわけでもないのにそれらを成し遂げている。

 「少し分かりにくい部分がある」と言ったけど、何度か読んで物語を読み解いていくと、これがかなり完成度の高い作品である事が分かります。「コマに一切無駄が無い」とかわぐちかいじが評しているのは本当のことで、全てのコマ、全てのキャラの言動に全て意味があり本当に無駄が無い。例えば、カレーに入っていたタコ型ウインナーや、序盤とラストに出てきた表札にも意味があるし、デリヘル嬢がどうしてもチェンジされたくなかった本当の理由なんかもあります。どれもこれも「二人が叶えた願い」が何なのかが分かれば、自然と読み解けると思うのでこれは是非とも読み解いて欲しい。

 本当に良く出来てるなあと思う。計算されつくしてある感じすらする。これがマグレでないとしたら本当に凄いですよ。このくらいは頑張れば何度でも描けるのか、それともこの読切で力尽きたのか、どちらにせよもう一度この人の読切を是非とも読んでみたい。今後の活躍に大いに期待。

 なお、どうしても「二人が叶えた願い」が分からない人の為に答えを↓に載せておきます(空白をドラッグしてください)。でも俺個人の解釈なのでもっと他の答えがあるのかもしれませんが、とりあえず自分としては納得のいく答えを見つけたつもりです。

【ネタバレ注意!】
 結論から言うと、二人が叶えた願いは「生きたい」と「孤独から開放されたい」の二つ。叶えられる願いは一つだけ、という描写は全くないのでおそらくこの二つだと思う。

 青酸カリを飲んでも生きていることから「生きたい」「死にたくない」という、人間なら本能的に誰でも持っている願望が叶えられたことはまず確実。また、これは完全に推測だけど「例え死にたくなるような状況でも人間は本能では自殺を望んでいない。だから自殺なんてしちゃダメだ」という作者のメッセージが込められているのかもしれない。

 「孤独から開放されたい」という願いはまず、二人の共通点から推測できる。オッサンは子供と奥さんに逃げられて一人ぼっちに。デリヘル嬢は、唯一の友達だったテディベアを無くして独りぼっちなり、更にその孤独をデリヘル嬢になってまで埋めている。つまり二人とも「孤独でさみしい」という共通点がある。この「孤独でさみしい」という描写は本当にいたるところに散りばめられているので、そのことからも作者がそこをいかに強調したかったのかということがわかる。そして決定的なのが最後の方のコマで再び登場した阿部の表札。パラガから帰って来たデリヘル嬢はオッサンに会いに行っているのである。つまり友達、もしくは恋人の関係に二人がなったということであり、二人は孤独から解放されたということの証明。

 二人が心から望んでいたのは死ではなかった。本当に望んでいたのは孤独を埋めてくれるパートナーだった。ハッピーエンドです。

【読切】「風俗画」高宮良子
 なんとイラストだけで「さだやす圭賞」を受賞。イラストのみでの受賞というだけあって絵はかなり上手いです。そして、魅力十分。全てフリーハンドで描かれているんですが、とにかくあたたかくて見ているだけで本当に癒される。このあたたかさは言うなれば、鉛筆で書かれた手紙みたいなもので、紙全体からその人の人間味が伝わってくる。本当はなんてことない景色なのに、それをここまで魅力的に描ける絵柄と着眼点。これはもう才能といっていいでしょう。という訳で是非とも連載して欲しい。毎週(月イチでもいいかも)何ページかは見ていたいです。

「踊るホスト」作:中田千樹/画:野崎ふみこ
 5週連続掲載の5週目。ストーリーの進み具合からして絶対5話で収拾つけられないよなあ、とか思ってたらやっぱり続く模様。再開は冬らしいです。せっかくカッコいいダンスシーンとか出てきて、ようやく盛り上がってきたかなあってところだったのでちょっと残念。

[ 2006/09/22 22:41 ] 読了漫画感想2006 | TB(0) | CM(2) このエントリーをはてなブックマークに追加
ものすごく今さらなコメントで恐縮なのですが…
キドウユキノリさんの読みきり漫画のタイトルは『パガラ』ではなく、『パラガ』だったと思われます。

私も雑誌掲載当時、キドウさんの作品に感銘を受けたために、実家に保存していたこのときのモーニングを本日読み直して、なんとなく検索してこのページに辿りついたのですが、レビュー内容に激しく共感できただけに(単純な打ち間違いだと思うのですが)気になってしまいました。
失礼しましたー。

[ 2010/08/20 22:55 ] [ 編集 ]
はじめまして。「マンガノココロ」管理人のベアーです。

ご指摘ありがとうございました。
早速修正いたしました。

なお、二度三度と「パガラ」と連発していたので打ち間違えではなく、当時は普通に間違えてタイトルを覚えてしまっていたっぽいです…。お恥ずかしい限り…。
[ 2010/08/25 00:36 ] [ 編集 ]
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この映画は絶対にオススメはしません。あくまで「紹介」に留めます。なぜならこの映画は意図的に観客に不安感や嫌悪感を抱かせるように作られており、観たことを後悔する人がかなり多いと思うので。観ると確実に不快な気分にさせられます。私も劇場で観た時はもの凄く落ち込みましたし、すごく不安な気分にさせられました。でも同時に「これは大傑作だ!」という確信もありました。エンタテインメントに於ける『暴力』表現の本質とは何なのか。この映画を観ると『暴力』の表現に対する価値観が変わります。それだけこの映画の内容自体は震え上がるほど怖く、心底胸糞が悪くなるストーリーなので二度と観たくないと本気で思うかもしれません。しかし、紛れも無い大傑作だと私は思います。

鑑賞した当時、この映画の記事を作っているのでそれも併せて紹介します。
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