マンガノココロ

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2007年オススメ漫画20+3選 

なんとか特にオススメオススメの二つに分けましたが、去年のオススメマンガ(2006年総括)の10+5選と同じく『ベスト20』ではなく、あくまで『20選』です。相変わらず順位とか関係なし。とにかく優柔不断な性格なんで、どうしても順位付けとか自分にはできそうにありません。いつものオススメ漫画と同じ感じですが、その2007年総括だと思ってください。ではどうぞ。
特にオススメ2007
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「預言者ピッピ」 地下沢中也 → 当時のレビュー
やっぱりまずはこれ。発売当時、当ブログで「無茶苦茶面白い」と絶賛した作品で、その評価は今も変わっていません。本当に凄かった。とにかく壮大で深い深いテーマを孕んだSF傑作。人類の未来と可能性をまざまざと突きつけられる。まだ未完な上にいつ完結するのか一向に目途が立ってないけど、10年かかってでも完結させて欲しいと本気で思います。どうぞ一読を。

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「累」 田邊剛 → 当時のレビュー
個人的に2007年はホラー漫画が好調だったという印象があるんですが、その中でも飛びぬけて怖かったのがこれ。「恐怖」って何種類かあると思います。まず洋風と和風。「オカルト的な恐怖」と「現実的な恐怖」。後者は更に「男性的な恐怖」と「女性的な恐怖」に分けられると思うんですよね。まあもっと細かく分けられますが、この作品では「洋風」を除いて今挙げた恐怖全てが織り込まれていて、和製ホラーの真骨頂とも言うべき作品に仕上がっています。男性の恐怖と女性の恐怖が重なった時に起こる、常軌を逸した『それ』。それが和製ホラーの真骨頂として描かれています。作画のほうもホラー描くためにあるんじゃないかってくらい、ホラー漫画に適していて絵的な怖さも抜群。隙がなく怖い。

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「岳」 石塚真一 → 当時のレビュー
これは本当に広く読まれて欲しい。山を舞台に繰り広げられる人間ドラマ。山の恐ろしさと魅力、山に魅せられた人と山を恨んだ人、実に様々な人間ドラマがオムニバズ形式で繰り広げられる。山岳漫画の傑作。

僕の小規模な生活
「僕の小規模な生活」 福満しげゆき
待ちに待った単行本。作者・福満しげゆきの日常を実にネガティブに描いた日記漫画。「自分」というキャラクターの、暴露と言ってもいいくらい実も蓋も無く赤裸々に描いた日常。そして福満しげゆきの感情が直に伝わってくるような生々しい心理描写。主にその二つが魅力でしょうか。「自分」というキャラクターをここまで詳細に表現した漫画も珍しい。特に後半のモーニングで週刊連載が決まった際の揉めっぷりは「こんなこと描いていいのか?」と、読んでるこっちがハラハラして本当にどうなるかと思った。2月からまた週刊連載が始まるみたいですが、そちらも今から非常に楽しみ。ちなみに「僕の小規模な失敗」の続編ではあるけどこれから読んでも全く問題なし。でもこれが楽しめたら前作も読むことを強くオススメします。

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「近未来不老不死伝説バンパイア」 徳弘正也 → 当時のレビュー
テーマがとてつもなく重く、そして社会風刺が強烈。強いメッセージ性を感じられると同時に、きちんとエンターテイメントしているのが素晴らしい。絶対に万人受けはしないだろうけど、絵柄が嫌いだから・すぐ下ネタが入るからといって敬遠してしまうのはあまりに勿体無いと思う。今年は特に(雑誌で読んでいて)11月頃からの盛り上がりがすごかった。命と信念を懸けた熱いバトル。泣いた。

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「宇宙家族ノベヤマ」 岡崎二郎 → 当時のレビュー
ほんわかな絵柄と地味な作風とは裏腹に、物語は壮大でかなり奥が深いSF作品。宇宙、文明、宗教、戦争、命、などなど様々なことを考えさせられるほどテーマは壮大だが、ホームドラマとしての一面も強く、時には心温まる。地味ながらにかなりの良作。侮れない。

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「チノミ 」 吉永龍太 → 当時のレビュー
現代版吸血鬼のサスペンスホラー。アフタヌーンで毎月毎月ドキドキしながら読んでいたなぁ。作者の吉永龍太は個人的に2007年で一番注目してる新人さんだったりします。ジャンルとしてはホラーだけど、「怖い」というよりも「鬼気迫る」といった感じでとにかく緊張感があるのが特徴。謎に迫る不気味なストーリーだけでなく独特な線と独特な構図、独特なコマ割り、それらが読者の心拍数を上げる。


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「あしたの弱音」 タイム京介 → 当時のレビュー
青春の形は色々あると思うけど、この漫画の青春はずばり「成長」。何をやっても駄目駄目だった主人公・弱音が、恋をして一人で生きて…そんなこんなで、みるみるとたくましく成長していく。「男子三日会わざれば刮目して見よ」とは良く言ったもので、これを読み終えた頃には弱音の成長に感動しているはず。熱くカッコよく、泣けて読後感も清々しい。青春漫画の傑作なんじゃないでしょうか。

fine
「fine.」 信濃川日出雄
デビューしたのは2006年だけど個人的に最も注目している新人さんの一人。この漫画の最大の魅力は、主人公と作者の溢れんばかりの『情熱』がこれでもかとぶちまけられているところ。ハッキリ言って主人公も作者もあらゆる点で未熟。でも未熟だからこそ、情熱だけは誰にも負けられない。そんな泥臭い情熱で満たされていて、それが回を追うごとにボルテージが上がり、そして最後に大爆発する。とにかく痛くて泥臭いので万人受けはしないだろうけど、この情熱には一度は触れて欲しい。そろそろ新作描いてくれませんかねぇ。

オススメ2007
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「21世紀少年」 浦沢直樹 → 【解説】「21世紀少年」最終回を読み終えて
「20世紀少年」含め、8年にも渡る長期連載がついに完結。賛否両論……というよりも、ネットの評判を見る限り「否」が大多数だとは思いますが、個人的には「あれこそ浦沢さんのやりたかったことなんだな」と納得を通り越して唸った。ボブ・ディランのようにいつか認められればいいのですが…。あと、過去にあの最終回に関する解説記事を書いていますのでリンク張っておきます。

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「少年少女漂流記」 乙一/古屋兎丸 → 当時のレビュー
非常につかみ所の無い曖昧で不確かな青春漫画。でもその「曖昧さ」は青春の象徴で、実際、学生時代に青春を謳歌していたはずなのに当時から「青春」を肌で感じてた人なんて殆どいないでしょう。どこからが青春でどこからが青春じゃないのか、なんて誰にも分かりません。でも青春って確実に存在します。つまり何が言いたいのかと言うと、青春って非常に曖昧なんじゃないかってことです。そういった青春の「曖昧さ」を見事、高いクオリティで漫画に表現したのがこの作品。内容は他の青春漫画とは良くも悪くも一線を画しているけど、それをやってのけた古屋兎丸は素直に凄いと思う。

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「HUNTER×HUNTER」 冨樫義博 → 「HUNTER×HUNTER」雑誌感想
良くも悪くも2007年で最も話題になったんじゃないかと思う。踊らされてるのかもしれないけど、騙されてるのかもしれないけど、なんだか悔しい気もするけど、でもこれを選ばずにはいられない。だって本当に面白かったから。正確には単行本24巻はそこまでじゃなかったんですが、ジャンプでは毎週毎週先が気になってしょうがなかった。なんだか釈然としないけど認めざるを得ないのが冨樫。そんな文句をタレながらも続きが気になって仕方が無いのが冨樫。復帰を今か今かと待ち望んでしまうのも冨樫。本当に問題児だな…。

へうげもの
「へうげもの」 山田芳裕
相変わらず面白かった。個人的にこれは単行本よりも雑誌(モーニング)で読む方が好きで、隔週連載でいつも一番最後に載っているんですが一話一話がビシッとカッコ良く締まって終わるんですよね。結果的にモーニングという雑誌自体もなんか気持ちよく読み終えた気がしてすごく清々しい。「へうげもの」で締められたモーニングが好きだ。

シグルイ
「シグルイ」 山口貴由
こちらも相変わらずすごく面白かったけど、特に今年発売した8巻と9巻はやばかった。いよいよ敵討ちが始まり、もう白熱してるなんてもんじゃないってくらいの盛り上がり。いつもテンション高いけど今年はそのテンションも最高潮に近かったんじゃないでしょうか。これ、読む度に傑作だと思う。

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「ハチワンダイバー」 柴田ヨクサル → 当時のレビュー
「このマンガがすごい!2008」でぶっち切りの1位を獲得した作品。強烈過ぎるほど強烈な『勢い』が最大の魅力の将棋漫画。この勢いに一度呑まれると冗談でもなんでもなく、本当に本から威圧感を感じてしまうほど。そのくらい凄まじい勢いに溢れている。自分はにこ神vs.プロ棋士の時に、主人公さながらに「押され」ました。いや本当に。それにしても、この馬鹿みたいに高いハイテンションがよく一年以上も続いたなぁ。

鈴木先生
「鈴木先生」 武富建治
初めて単行本で読んだときは「まあまあ面白いんじゃない?」程度だったんですが、今年から漫画アクションを購読し始め、雑誌で読み進めるうちに自分の中で爆発的にヒットした。真面目に教師漫画してて「考えさせられるなぁ」とか思ったら、突然何の前触れもなくキャラがぶっ壊れたりギャグが入ったり斜め上の展開を見せたりと、なんかもう笑っていいんだか真面目に読んでいいんだか、読んでるこっちが戸惑ってくる。言っておきますけどこれ、目茶苦茶褒めてます。この漫画の魅力を一言で言い表すのは難しいけど、なんていうか常にテンションが高く、それ故にゴロゴロと面白いように話が転がる上に、突然それがありえない方向へ飛び跳ねる感じ。一度ハマるとやばいなぁこれは。抜け出せないくらい癖になる。

海獣の子供
「海獣の子供」 五十嵐大介 → 当時のレビュー
待ちに待った五十嵐大介の最新作。『大自然の魅力と力』というものを存分に引き出した作品。とにかく自然描写が綺麗で、海の音や匂いが伝わってきそうな勢い。ただ、それだけに多少値上げしてもいいからカラーページは全てカラーで収録して欲しかった…。不満らしい不満はその一点のみ。科学の力なんて自然の前には大したことないんだな、と思えてくるくらい説得力のある『自然』。そして五十嵐大介の底知れない才能に圧倒される。

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「リアル」 井上雄彦
今年の「リアル」は泣かせてくれました…。ドリームス戦が熱すぎた。特にヨネさんがすごく良かった。個人的に泣けたのはヨネさんが「もっと動け!動いてくれ!」と自分の腕を叩いてるシーン。もう本当に肉体の限界までヨネさんは頑張っているんだけど、どうしても身体的な限界が自分の行動を縛ってしまう。しかし試合に勝ちたい。そんな不甲斐なさ(ここを不甲斐なく感じる必要はないのに)が悔しくて悔しくて、その悔しさからろくに動かない自分の腕を思いっきり叩く。そんな身体的な限界を超えた勝利への執念と情熱に溢れる姿に泣ける。この漫画読んでると健常者と障害者の差なんて本当に些細なものなんだな、と思えてくる。実際、車椅子バスケなのにそんじょそこらのバスケより白熱している。

群青学舎
「群青学舎」 入江亜季 → 当時のレビュー
「魅力的な絵」ってみんなそれぞれあるだろうけど、個人的に大好きな絵を描いてくれているのが入江亜季。スラッと流れるような線と漫画的なデフォルメ、そして何と言っても『目』がすごくいい。吸い込まれるような感情的で生きている『目』。キャラクターの感情が「目」だけて伝わってくると言っても過言ではないほど生き生きしている。そしてそんな魅力的な絵で実に様々な短編を描く。恋愛モノや学園モノをやったかと思えば、ファンタジーやシリアスな戦争モノをやったりと実に幅が広く、それぞれ良くまとまっていてなかなか上手い。「絵はいいけど内容はちょっと…」という類の作品ではないのでその点はご安心を。

のだめカンタービレ
「のだめカンタービレ」 二ノ宮知子
あまり少女漫画は読んだことないけど、ジャンルなんて関係無しに大好きな作品。たしか今年の初めにまとめ買いして読んだと思うんですが、いや~あの時はやばかった。「おもしれぇ!」と声に出して感動した。ギャグ漫画として読んでもいいんじゃないかってくらい笑えるドタバタコメディを展開しつつ、音楽の持つ底知れない力と魅力というものを十二分に引き出していて素晴らしい。「音」が絶対に出ない漫画でここまで音楽の魅力を表現できるものなのかと感動した。



キミキス
「キミキス」 東雲太郎 → 当時のレビュー
「萌え漫画枠」ってことで萌え漫画を一つ。「こんなこと普通言わねーだろ」とか「それでいいのか?」とか色々とツッコミたい部分はあるんだけど、ただでさえ東雲太郎の達者な作画だけでもお腹一杯なのに、そこから更に突っ込む隙なんて与えぬまま数々の萌え演出を畳み掛けるようにぶち込んでいく構成にはまいった。これを読んでると俺が壊れていくのを実感する……。

サナギさん
「サナギさん」 施川ユウキ
「4コマ枠」ということで4コマ漫画を一つご紹介。この漫画の魅力はずばり『ことば弄りが上手すぎるくらい上手い』というところ。毎週毎週一つの「ことば」を徹底的に遊びつくす。遊ぶだけではなく、それをきちんと笑いに還元しているところも高く評価したい。この人頭いいです。

ムーたち
「ムーたち」 榎本俊二 → 当時のレビュー
「ギャグ漫画枠」。一つのテーマを突き詰める、という意味では「サナギさん」に通じるものがあるかもしれないけど、この漫画のそれは異常。常軌を逸してると言ってもいいくらいで、無駄なテーマが哲学的にすら感じてしまうほどに突き詰める。恐怖すら感じてくるギャグ漫画。
【余談】
基本的に自分に正直にやったつもりなんですが、良くも悪くも普通のラインナップになってしまったような…。今年を振り返るために「このマンガがすごい!2008」を見て思い出しながら作成したためだろうか。まあとにかく、自分の20+3選はこんな感じになりました。少しでも参考になれば幸いです。
[ 2007/12/31 07:00 ] オススメ漫画 | TB(1) | CM(2) このエントリーをはてなブックマークに追加
当ブログのオススメで、初めて読んだのが『預言者ピッピ』でした。
名前も知らなかったけれど、こんなに素晴らしい漫画があるとは。
その時の感動は、今でもはっきり覚えています。
他にも、沢山の漫画を教えていただきました。
このブログに出会っていなければ、多分一生読むことは無かったでしょう。
本当に有難うございました。私は、漫画好きの仲間が出来て嬉しいです。

『僕の小規模な生活』・『鈴木先生』は大好きです。これについては、語る機会があれば。

来年も宜しく御願いします。更新頑張ってください。
[ 2007/12/31 18:20 ] [ 編集 ]
>悠ことはるかさん
私としても悠ことはるかさんのような常連さんが出来たことを嬉しく思ってます。
今年もこんな感じで更新していきますので、どうぞよろしくお願いします。
[ 2008/01/01 18:38 ] [ 編集 ]
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鑑賞した当時、この映画の記事を作っているのでそれも併せて紹介します。
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