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2007年11月03日 (土) 00:00
カテゴリ : オススメ漫画
随分久しぶりですが「オススメ漫画」更新です…。ここ最近雑誌読むのに手一杯でどうにも更新できませんでした。申し訳ないです。オススメ漫画と雑誌感想を両立するためには色々と見直す必要があるのかもしれません。※レビューがあるものは「読了漫画」の記事作成時のものをコピペしたものです。レビューの有無はオススメ度に影響しません。
特にオススメ
(4作品)

「イムリ」(1)(2) 三宅乱丈
圧倒的世界観。それ故にこの漫画でしか使われない固有名詞が数多く出てくるので若干敷居は高いかもしれないが、とにかく壮大なファンタジー巨編であることは間違いない。完成されたファンタジー空間に惚れる。

「海獣の子供」(1)(2) 五十嵐大介
ザ・大自然。五十嵐大介お得意の自然描写が美しくて引き込まれる。物語もミステリアスで神秘的。美しい自然が物語を、神秘的な物語が大自然を引き立てる。

「まんが極道」(1) 唐沢なをき
「この作品はフィクションであり、作中に登場する漫画家、アシスタント、編集者、出版社および読者など、全て実在しない架空のものであります」
もくじにこんな注意書きがあるんですが、これ必要以上に丁寧だと思いませんか?普通は漫画家とかアシスタントとかいちいち指定しませんよね。でもこの漫画の場合、このくらいの配慮が必要なんですよ。だって、内容が漫画家のダークサイドをこれでもかというくらい描いたものだから…。まあギャグ漫画なので、あの注意書きも半分以上はネタなんですけど、本作の内容はネタとは思えないほど皮肉と悪意に溢れてます。
下書きのまま掲載してしまう漫画家、枕営業して連載をもぎ取ろうとする漫画家、漫画より音楽を選んで失敗する漫画家、などなど登場する漫画家全てが痛々しく、基本的にその末路も哀れ極まりない。そしてこの漫画の場合、その全てが異常にリアリティを帯びているのが特徴。ギャグとは分かっていても「うわあ…漫画家って大変だなぁ」と思わずにはいられないくらい、どこまでも毒々しいギャグに満ち溢れてます。個人的に一番きついと思ったのが第四話。救いもへったくれもないラストで締めくくられていて、ギャグを超えてもはやホラー。毒々しいにも程があるぞ。
『まんが極道』というタイトルの通り、漫画家がいかにヤクザな職業であるかが良く分かる作品。ある意味、漫画家を志している人は読まない方がいいかもしれない…。

「まだ、生きてる…」 本宮ひろし
とにかく生命力に満ち溢れている作品。リストラされて貯金を全て引き出された上に妻にも子供にも逃げられた中年男が、絶望した末に山に篭り仙人のような生活をするようになる。山に篭ることで社会とは隔絶され、原始人のような生活を送ることになるのだが、その様子がとにかくワイルド。途中からとある女性も一緒に住むことになり、なんと出産までしてしまう。現代社会・文明と隔絶しながらも生活し子供まで産んでしまう様子は、見ていて現代社会の無駄な部分と見失っている部分を露見しているかのよう。それと同時に、現代文明に頼らず生きていく様子はなんとも生命力に溢れていて圧倒される。強いメッセージ性を感じられる力作だと思います。
オススメ(4作品)

「カボチャの冒険」 五十嵐大介
五十嵐大介が山奥で愛猫・カボチャと暮らす様子を描いたエッセイ漫画。カボチャのかわいさに酔いしれるも良し、自然描写に癒されるも良し。

「革命家の午後」 松本次郎
松本次郎の短編集。この人にとってはいつものことなんだけど、非常にドライな世界観でエロス&バイオレンスな読切が続々と収録されています。総じて狂気染みた作品ばかり収録されているわけですが、こういう雰囲気の漫画をかける人って意外とあまり居ないんでやはり貴重かなと思うし、読んでる方としても独特の世界観に引き込まれる。ドライな狂気を味わいたい人は本作に限らず、松本次郎の作品に触れてみてください。

「重機人間ユンボル」 武井宏之
「シャーマンキング」でお馴染みの武井宏之の最新作。ジャンプでは残念ながら10週打ち切りを喰らってしまったが、かなりユニークな作品で毎週毎週楽しく読んでいました。今のところ(2007年8月)アマゾンの評価では全て五つ星(最高評価)です。
とにかくこの世界観がユニークでユニークで堪らない。いちいち重機とか土木関係にちなんでネーミングと設定、キャラなどを構築していて、そんな特異な世界観に引き込まれる。例えば、この作品のタイトルと主人公の名前は重機の俗称「ユンボ」をフランス読みにしたものだし、ドヴォーク(土木)重機士団とか、ラスボスのゲンバー(現場監督)大王は現場主義だったり、ショベルの構えとかユデンの園とか……もう例を挙げれば切りが無いほど、何もかもがいちいち土木関係にちなんだものになっている。
そして、そんな世界観でアツイバトルを繰り広げる。ショベルとか掘削機で戦う漫画なんて今まで見たことないですよ。とにかくユニーク。あまりにもユニークすぎて笑ってしまう部分もあるんだけど、それは狙っているというか、大真面目にふざけてるんだと思います。ジャンプでここまで遊ぶ人も珍しい。そんな武井宏之の遊び心がこれでもかというくらいぶちまけられた一冊。このユニークな世界観に酔いしれて欲しいなぁと思います。

「ギャンブルッ!」(1)(2) 加賀ミツル
これ以上ないってくらいシンプルなタイトルなので説明するまでもないけどギャンブル漫画です。小学生の主人公が大人を相手にギャンブルで勝負していくわけだけど、ハッキリ言って駆け引きや戦略などといったものはこの漫画にはありません。いや、あることはあるんだけど主人公はそんなの絶対にしない。この主人公のやりかたは『流れを読むこと』。コインを投げて裏表が出る確率はそれぞれ50%ずつだけど、それぞれ交互に出るわけじゃない。かならずどこかで偏りが出る。それが『流れ』であり、それを主人公は読んで勝負に出る。戦略も駆け引きもないからギャンブル漫画としては稚拙なものに感じるかもしれないけど、この主人公がなかなかの曲者で常にあどけない表情で笑いながら、ただただ流れだけを読んで勝っていく様子は狂気すら感じられるほど。確率や戦略、駆け引きなんて関係ねぇ、と言わんばかりの迫力が感じられる。いい意味でも悪い意味でもギャンブル漫画としては特殊な作品ではないでしょうか。
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2件のコメント
[C113]
- 2007-11-03 18:41
- 編集
[C114]
>>悠ことはるかさん
三肩衝ってあの三肩衝ですか。
正直歴史にはあまり興味ないほうなんですが、「へうげもの」であれだけ大きく扱われていると実際に見てみたい気もします。
なにより、漫画(フィクション)と現実(ノンフィクション)をリンクさせる経験ってかなり貴重だと思うんですよね。
三肩衝ってあの三肩衝ですか。
正直歴史にはあまり興味ないほうなんですが、「へうげもの」であれだけ大きく扱われていると実際に見てみたい気もします。
なにより、漫画(フィクション)と現実(ノンフィクション)をリンクさせる経験ってかなり貴重だと思うんですよね。
- 2007-11-04 12:21
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天下の三肩衝の内の二つ、新田・初花を実際に見ましたが、圧倒。
へうげ内での描写とほとんど同様ですが、光によ様々な表情がありました。
私自身は満足しています。機会があれば是非(肩衝は明日で終了ですが)。
おすすめの漫画、参考にさせてもらいます。では。